パンを作る側だけでなく、買う側も協力しなければ問題の解決はできません。
今回はパン業界のフードロスについてお話します。
フードロスがなくなることで、地球だけでなく財布にも優しくなります。
ぜひご協力くださいね!
フードロスとは
フードロスとは食べられるのに廃棄されてしまう食品のことです。
具体的にフードロスの数字を調べてみると、驚きます。
2017年の統計(資料:農林水産省)によると、地球上のフードロスは1年間で約13億トンです。
日本も他人事ではなく、1年間で約612万トンの食べられる食品を廃棄しています。
日本国民全員が毎日、お茶碗一杯分の食べ物を廃棄している計算になるそうです。
パン業界のフードロス
パン業界のフードロスに関しては、具体的な数字はありません。
しかし、パン業界のフードロスはかなり多いと考えています。
パンには必ず賞味期限がありますので、少しでも過ぎてしまうとフードロスです。
パン屋さんでは生鮮食品を使ったサンドイッチを作ると、その日のうちに売れなければ廃棄せざるを得ません。
またスーパーやコンビニでは、賞味期限が切れていないのに廃棄されるパンもあります。
例えば外装が破れたり傷ついているだけで、中身は食べられるのに廃棄されてしまいます。
パン屋さんの苦労
パンを製造する量と販売する量が同じであれば、フードロスはでません。
しかし、簡単な話ではありません。
毎日どれくらいのパンが売れるのか、パン屋さんは予想を立てるのが非常に困難です。
パン屋さんの来客数や売り上げは、天候や天気に左右されます。
どうしても雨の日は客足が遠のきます。
また、冬に比べると、夏は全体的に売上が落ちるのもパン業界です。
売れ残ったパンの行方
パン屋さんの売れ残ったパンは、以下のように処理されます。
・閉店前に値引きをして販売する
・翌日にお泊りパンとして販売する
・別の商品に作り変えて販売する
・廃棄してしまう
値引きをすることで、マイナスイメージが付くことを嫌がり値引きをしないお店もあります。
また、売れ残ったバゲットをフレンチトーストやラスクにして売っているパン屋さんがあります。
しかし、作る手間を考えると、コストが合わないことが少なくありません。
ヤマザキ製パンのフードロスに対する取り組みを紹介します。
ヤマザキ製パンはパン業界トップシェアのパンメーカーです。
ヤマザキ製パンは、大人気商品のランチパックを製造するときにでるパンの耳をラスクにして販売しています。
フードロスは地球だけでなく、私たちの財布にも優しい
フードロスは運搬したり、焼却したりするときに二酸化炭素を発生させます。
地球環境のためにフードロスは削減する必要があります。
漠然と地球環境と言われても、ピンとこないかもしれません。
しかしフードロスを削減することで、パンが安く買えるようになると言えば嬉しくありませんか?
パンの値段は、廃棄されるパンを見越して金額を設定しています。
廃棄するパンがもしゼロになれば、不必要な費用が発生しないためパンが安くなります。