ドイツのパンは小麦だけではなく、ライ麦を使用しているので独特の風味が味わえます。
ドイツのパンについて
ドイツではライ麦を使用したパンが多く食べられています。
ドイツの有名な食べ物と言えば、ジャガイモやソーセージを思い浮かべる方が多いと思います。
しかし、ジャガイモが南米大陸からヨーロッパ大陸に伝わったのは17世紀頃です。
それまでドイツの主食はパンが主流でした。
世界地図を見ても分かる通り、ドイツはヨーロッパでも北に位置しています。
そのため小麦よりも寒冷な気候にも耐える、ライ麦が盛んに栽培されました。
覚えておきたいドイツ語
ドイツのパンを知るために覚えておきたいドイツ語を紹介します。
今回は代表的なドイツのパンを理解するために、4つに絞ってみました。
ドイツ語表記 | 読み方 | 意味 |
Roggen | ロッゲン | ライ麦 |
Weizen | ヴァイツェン | 小麦 |
Mischen | ミッシュ | 混ぜる |
Brot | ブロート | パン |
ドイツパンの分類
ドイツパンはライ麦をどのくらいの割合で使用しているかによって名称が変わります。
ライ麦の配合率が高い順に、以下のように分類されます。
・ロッゲンブロート(Roggenbrot)
・ロッゲンミッシュブロート(Roggenmischbrot)
・ヴァイツェンミッシュブロート(Weizenmischbrot)
・ヴァイツェンブロート(Weizenbrot)
ロッゲンブロート(Roggenbrot)
ライ麦が90%以上配合されたパンを、ロッゲンブロートと呼びます。
ライ麦パンの特長は、発酵にイースト菌ではなくサワー種が使われることです。
サワー種は乳酸の影響で、強い酸味があるパンが出来上がります。
またイースト菌を使用した一般的なパンに比べると、膨らみません。
目の細かいずっしりとした食感も特徴です。
ロッゲンミッシュブロート(Roggenmischbrot)
ライ麦が50%~90%配合されたパンを、ロッゲンミッシュブロートと呼びます。
一般的にはライ麦に小麦を混ぜ合わせて生地をつくります。
ライ麦の配分を多くするとロッゲンブロートに近い食感になり、逆に小麦粉の配分を多くすると一般的な小麦粉を使用したパンに近くなります。
パン屋さんによって配合の割合が異なるので、食べ比べが楽しめるパンです。
ヴァイツェンミッシュブロート(Weizenmischbrot)
ライ麦が10%~50%配合されたパンを、ヴァイツェンミッシュブロートと呼びます。
ライ麦の配分よりも、小麦粉が多いパンです。
一般的に食べられているパンに近い、ふんわりとした食感の中にドイツパンの風味を感じます。
サワー種の独特な風味が苦手な方にも、おすすめのドイツパンです。
ヴァイツェンブロート(Weizenbrot)
ライ麦の配合率が10%以下のパンを、ヴァイツェンブロートと呼びます。
ライ麦ではなく小麦粉を使用しているので、フランスパンによく似ています。
また、ヴァイツェンブロートは、ヴァイスブロート(Weißbrot)と呼ばれることもあります。
ドイツパンの食べ方
ドイツパンをおいしく食べるため、2つのポイントを紹介します。
ポイント1:スライスする厚さに注意
前項で紹介した通り、ドイツパンは名称によってライ麦の配合率が異なります。
ライ麦が配合されている割合が多いほど、薄くスライスします。
ポイント2:バターやチーズと一緒に食べる
ドイツのパンの特長はサワー種の独特の風味と、強い酸味です。
そのまま食べるよりも、バターやチーズと一緒に食べることで酸味が和らぐので美味しく食べられます。